はじめに
こんにちは、Trade Trainerスタッフです。
今回はTrade Trainerで振り返る経済指標シリーズです。
第一弾は【FOMC】編です。
目次
1. 今更聞けない、FOMCとは何か?
FOMC:Federal Open Market Comittee(連邦公開市場会議)
アメリカの中央銀行であるFRB(Federal Reserve Board)が開く重要な会議
アメリカ経済を安定させるために、FRB(連邦準制度理事会)の理事7名や地区ごとの連邦準備銀行総裁5名が、金利やお金の流れ(金融政策)をどうするかを決める会合で、日本の日銀政策決定会合にあたります。
2.FOMCが何を決めるのか?
アメリカの政策金利をどうするか決めます
金利とは、銀行が企業や個人にお金を貸すときにかかる「お金の使用料」のことです。
FOMCが金利を上げると、借りたお金にかかる費用が高くなるため、人々や企業はお金を使うのを控え、経済が冷え込むことがあります。
逆に金利を下げると、借りたお金の費用が安くなり、人々や企業がたくさんお金を使うようになり、経済が活発になることがあります。
FOMCはその時のアメリカの経済状況に応じて、金利を上げたり下げたりして、経済のバランスを保つことを目指しています。
3.FOMCの目的は?
FOMCの目的は、アメリカ経済の安定
具体的には
- 物価の安定(インフレーションが急激に進まないようにする)
- 経済成長の促進
- 失業率の低下
などを目指します。
もし物価が急に上がりすぎると、物を買うために必要なお金がどんどん増えてしまい、人々の生活が苦しくなります。
反対に、経済が冷え込みすぎると企業は雇用を減らし、失業者が増えてしまします。
FOMCはこうした問題を防ぐために金融政策をコントロールしています。
4.FOMCの発表が行われるタイミング
FOMCは年に8回
主にアメリカ時間で午後2時ごろ
発表される内容は事前に予測されることもありますが、実際にどうなるかは発表まで分かりません。そのため、投資家たちはこのタイミングをとても重要視しており、発表後の市場の動きに注目しています。
2024年FOMCの日程
1月30日~1月31日
3月19日~3月20日
4月30日~5月1日
6月11日~6月12日
7月30日~7月31日
9月17日~9月18日
11月6日~11月7日
12月17日~12月18日
5.FOMCの発表が為替市場に与える影響
発表された内容、特に金利の変動はFXに大きな影響を与える
例えば、金利が上がるとアメリカドル(USD)が他の通貨に対して強くなることが良くあります。これは金利が高くなると、アメリカドルを持っているとより多くの利益を得られるため、世界中の投資家がドルを買うようになるからです。
反対に金利が下がるとドルの価値が下がり、他の通貨に対して弱くなることが多いです。こうした動きがFXトレーダーにとっては重要な取引のチャンスとなります。
6.FOMCの発表に影響を受ける通貨
FOMCの発表はアメリカドル(USD)だけでなく、世界の主要な通貨にも影響を与えます。
特に日本円(JPY)・ユーロ(EUR)・イギリスポンド(GBP)など、アメリカドルとよく取引される通貨は強く影響を受けます。
FOMCがアメリカの金利を引き上げると、ドルが強くなり日本円やユーロに対してドルの価値が上がることがあります。これによりドル円(USD/JPY)やユーロドル(EUR/USD)の通貨ペアが大きく動くため、トレーダーたちは発表の前後で特に注意深くチャートを見ています。
7.過去のFOMCを振り返る
Trade Trainerを使うと指標発表の前後の値動きがわかります。
2024年1月からの振り返り風景はこちらをご覧ください。
https://youtu.be/Z4srumAAf34?t=255
相場の値動きを見ていると何か感じることもあると思います。
8.次回FOMCに向けて注意すべき点
今年残りのFOMC発表は11月6日~11月7日・12月17日~12月18日の2回になります。
2024年9月のFOMC後のドル円は一時的に円高に振れました。再びドルが買われ円安に転じるなど、変動の激しい動きとなりました。
この結果から次のFOMCに向けてドル円がどう動くか、注意すべき点を以下にまとめます。
インフレ指標の動向:
次回のFOMCでは、インフレ指標が大きく注目されます。インフレが予想よりも大幅に低下した場合、さらなる利下げが期待されドル円は円高方向に進む可能性があります。
逆に、インフレが粘り強く残るようであれば据え置き、若しくは利上げの可能性も残されておりドル円は円安に振れる可能性もあります。
経済指標の総合的な評価:
インフレだけでなくGDP成長率・雇用統計など様々な経済指標が総合的に評価されます。これらの指標がFRBの政策金利に大きな影響を与えるため、注意深く見守る必要があります。
地政学的リスク:
アメリカ大統領選・ウクライナ情勢・中東情勢・米中関係など様々な地政学的リスクもドル円の値動きに影響を与える可能性があります。
これらのリスクが高まると安全資産である円が買われ、円高に進む可能性があります。
9.まとめ
今回は今年注目されているFOMCについて振り返ってみました。このように経済指標にクローズアップしてみると有利なトレードが出来るかもしれません。
ですが、普段ファンダメンタル分析を駆使して指標トレードを実践してない方は急激にボラティリティが上昇し上下に振り回されて大変危険です。
仮にストップロスを設定していたとしてもお構いなく滑って約定することは多々あります。
巷では指標の発表は既に織り込み済みと言われてますが、実際チャートがどうなるかは誰にもわかりません。
FXはリスクを減らすことが資産を守ることでもあります。トレードをする際は必ず経済指標をチェックして、指標前には撤退することを強くおすすめいたします。